「思い出の岩手国体」 

       松井保憲  昭和46年卒(23回生)







     昭和45年の秋、当時高校3年生だった私は、第25回岩手国体の体操競技少年男子
    として同期の細川君と出場しました。


     顧みますと、岩手高校へ入学してから国体までの3年間は、思い出深い充実した毎日
    を過ごすことができました。中学時代から国体強化選手として細川君と共に励み、心の

   中では強いライバル意識を持ちながらやってきました。



     いよいよ国体の年、開会式のマスゲームをはじめ各分野において幾度となく練習やリ
    ハーサルが行われる中、我々体操チームも練習に余念がありませんでした。一回でも多
    くの合宿を増やすため、宿泊を公民館や学校の同窓会間を借り、それぞれが家から布団

   や米を持参し自炊をしてからの食事になるわけです.それでも何故かみんな笑顔でした。



     本番当日、予選で規定演技が行われ私は練習の成果が発揮でき、個人の成績は11位、
    団体で5位につけ予選通過をすることができました。続く決勝の自由演技では、残念な
    がら順位を下げ個人33位、団体9位の結果になりました。この時同じ班で演技した神
    奈川県チームに、後のオリンピック選手梶山選手がおり、退場の時に「上手いなあ、何
    年生ですか」と話しかけたことを覚えています。


     地元国体で表彰台に上がることができませんでしたが、やり終えた満足感や充実感を
    感じることができました。試合を終えた後、監督の菊池軍次先生をはじめ少年男女で、
    近くの食堂の二階に上がり、ジュースで乾杯したこともよく覚えています。


     来る平成28年には、二巡目の岩手国体がやってきます。残された3年を選手強化に、
    そして万全な役員体制で臨みたいと思っています。





昭和45年 岩手国体にて
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岩手県体操協会40周年記念誌 寄稿より